連日ニュースで、他県のPCR検査についていろんなことが言われています。
「保健所に電話しても繋がらない」
「保健所に相談したが必要ないと言われた」
「近くの病院を受診するよういわれたが、病院に受診を断られた」
「PCR検査は4日待ちと言われた」
など、ネガティブなニュースが多く聞かれます。
さて、鹿児島のPCR検査の実情について説明します。
まず新型コロナウイルス感染かも、と保健所に電話すると、まず近くの病院に行って
診察を受けてください、と言われることが多いです。松村医院にもそうして受診される方が
多いです。診察を断ることはありません。
詳細に問診をし、診察・血液検査等をして、まずコロナではなさそう、と判断した場合は
そのまま自宅で様子をみてもらいます。コロナが否定できないときは以前は保健所に検査依頼をしていたの
ですが、なぜかほぼ「検査の適応ではない」と断られました。しょうがないので自宅で経過をみてもらい、
毎日電話で状態を確認し、元気になるまで経過をみていました。
「家には赤ちゃんがいるのですが、大丈夫ですか?」
「高齢の親と一緒なんですが、もしコロナだったらどうするんですか?」と言われると、ほんとにその
とおりで私もとても心配で、検査の現状に不満を感じる状態でした。
(今推測すると、その当時は検査のキャパがものすごく少なかったので、相当絞り込んで検査せざるをえなかったのだと思います)
しかし転機が訪れました。
鹿児島市医師会が独自にPCRセンターを設営しました。我々医師が検査が必要と判断した場合、必ず
PCR検査を実施してくれます。結果は翌日わかります。現在は月水金のみ検査日なので、1日か2日検査待ちが生じる場合がありますが、以前に比べれば雲泥の差です。もう保健所に検査の可否を尋ねる
ことはありません。
保健所のスタッフは毎日夜遅くまで頑張ってると聞いています。毎日感染者が増え続け、大変な仕事量でしょう。医師会の協力でその負担が少しでも軽くなるといいな、と思います。
コロナかも、と不安で受診する患者さんが安心して受診できるよう、保健所も鹿児島市医師会も努力しています。
今後の流行次第で検査体制が変わるときは、またお知らせしますね。